介護で冷静さが重要な理由3つ

介護 介護について僕が思うこと

介護で冷静さが重要だと思う理由を三つ述べます。

予期しない行動に直面することが多いから

認知症の患者さんは、こちらが予期しない行動をすることがあります。
例えば、居室の窓の枠に登ろうとしたり、移動するときに食卓の椅子をつかんで引きずってきたりといった、普通に生活している中ではなかなか考えが及ばない行動です。
そうしたことに直面して、最初にやるべきことは、危険性があるのかないのかです。
危険性があるのなら、すぐに危険のない状態に戻さなければなりません。そのために必要なのは、予想外の行動を目にしても冷静さを失わないことです。
予め「自分は冷静さを維持するんだ」と決めておくことで、行動がスムーズにできます。

安全で平穏な状態を維持しなければならないから

介護施設では多くの高齢者の方が共同で生活しています。そのため、一カ所で発生したマイナスの出来事は、施設全体の雰囲気を悪いものに変えてしまいがちです。
例えば、どなたかが転倒し、複数の職員がバタバタと動き出したとします。施設全体の雰囲気が、どことなく落ち着かないものになるのは想像できると思います。それが原因で、普段は落ち着いている利用者様が、移動しようとして転倒してしまうかもしれません。
事故などのリスクはどれほど防止しようとしても起きてしまうものですが、大切なのは二次被害を防ぐことです。むやみに慌ただしくせず、順序立てて状況の解決を目指します。
結果的にこちらが冷静さを失うと施設全体の雰囲気も落ち着かないものになりますし、逆も同じです。

緊急時に咄嗟に行動することが求められる場合があるから

介護の現場では、まれに生きるか死ぬかといった重大事故が起こることがあります。
例えば誤嚥による窒息などです。早急に対応しなければ人が死ぬ。そのような状況で冷静さを保つのは困難です。
ですが感情のままに慌て続けていても、事態は悪化する一方です。
実際のところ、介護職である我々が、そのような重大事故が発生してしまった時点でできるというのは本当に限られています。迅速に救急車を呼び、初期の救命処置を行うことくらいです。しかしたったそれだけであっても冷静さが失われて満足に行えないものです。
日頃から冷静さを意識するべきだと思うのは、こうした本当の非常時に、最低限自分ができることをやるべきだと思うからです。曲がりなりにも介護職に就いて現場にいる以上、できることが存在します。

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